会長挨拶

第11回日本視野画像学会学術集会
会長 庄司 信行
(北里大学医学部眼科学教室 教授)

 令和4年7月2日~3日にかけて新横浜プリンスホテルで第11回日本視野画像学会を開催させていただきます。COVID-19の感染拡大のために2年続けて現地開催が叶いませんでしたが、何とか第11回は現地での開催を実現したいと考えています。11月の時点で日本の感染者数は大幅に減少し、様々な制限が解除されつつありますが、その一方で、南アフリカでは新たな変異株が発見され、ヨーロッパでも感染者が確認されたとニュースが入りました。まだまだ予断は許しませんが、学問や研究が滞ることのないように、感染対策はくれぐれも徹底しながら開催したいと考えています。

 さて、今回のテーマですが、“Flow”としました。「流れ」を意味するFlowで、フローチャートのフローですね。診断を確定するためにどのような流れで検査を行うか、病期を判定し、治療方針を決めるために、あるいは治療の変更を行う際にどのような流れで考えていったら良いのかなど、一つの決定を行う前のその過程を見直してみたいと考えて決めました。そのテーマにあわせて、シンポジウムは緑内障診断へのFlow、視路疾患診断へのFlow、そして緑内障治療選択へのFlowの3つにしました。どんな流れが見られるか、とても楽しみです。

 JIPSレクチャーは神戸大学の中村誠教授にお願いしました。「視路疾患と視野:失われた構造と機能の間を求めて(仮)」というタイトルでお話ししていただけることになりました。緑内障・神経眼科領域のどちらにも精通された中村先生からどのようなお話しが聞けるのか、今からとてもワクワクしています。

 JIPSコーチングセミナーは、オーガナイザーの南雲幹先生に「美しく、そして最良の検査を行うために」というテーマを決めていただきました。第12回の会長でもある近藤峰生教授とともにどのような内容のセミナーにしてくださるか、こちらもとても楽しみです。

 当初は検査の流れ、診断への流れを整理したいと考えてテーマにしたのですが、いまは空気の流れ、風の流れ、そして人の流れなど、様々な現象の動きのようなものをイメージするようになりました。ウィズ・コロナの時代を考えると、元の形に戻るのは難しいのでしょうが、感染拡大を抑えながら人や物、そして考え方の流れが一日でも早く、そしてこれまで以上に大きなものとなることを願って準備を進めていきたいと思います。

Flow
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