ご挨拶

第31回日本医療情報学会春季学術大会2027開催にあたって

第31回日本医療情報学会春季学術大会を、2027年6月17日(木)から19日(土)までの3日間、奈良県コンベンションセンターにおいて開催いたします。
本大会の大会長を務めます大阪大学大学院医学系研究科の武田理宏です。プログラム委員長に京都大学の森由希子先生、実行委員長に大阪大学の岡田佳築先生にご就任いただき、準備を進めております。

本大会のテーマは、
「医療情報学がつなぐ未来:データ・技術・ひとが創る新たな価値」
といたしました。

医療情報学は、医療データを扱い、その価値を最大限に引き出すための技術を開発し、それを担う人材を育成する学術領域です。そして、医療機関のみならず、地域医療、介護、福祉、行政、さらには患者・市民へと情報をつなぎ、新たな価値を創出する役割を担っています。

近年、医療分野におけるデータ活用とAI技術の進展は目覚ましく、医療情報学への期待はますます高まっています。医療情報学は、電子カルテをはじめとする医療情報システム基盤を有していることから、AIやデータサイエンスの研究開発と、その成果の臨床実装を一体的に推進できる特徴を持っています。研究室で生まれた技術を実際の医療現場へつなぎ、その効果を検証し、さらなる改善につなげることができる点は、医療情報学ならではの強みと言えるでしょう。

また、医療情報学は日々の診療で生み出される医療情報の一次利用を支えるとともに、その情報を医学研究や政策立案などの二次利用へとつなぐ架け橋でもあります。さらに、日本で生み出された研究成果や実践知を世界へ発信し、国際的な発展へ貢献する責任も担っています。

日本医療情報学会では近年、学術支援の在り方について検討を重ね、改革を進めています。その一環として、学会英文誌「BioHealth Informatics(BHI)」が創刊されます。本大会では、第30回春季学術大会の取り組みを引き継ぎ、英語で投稿された研究成果について、BHI誌への原著論文採択を目指した伴走型の学術支援を実施する予定です。春季学術大会を単なる発表の場にとどめることなく、国際的な学術成果創出の出発点としたいと考えています。

本大会は日本医療情報学会の学術大会として初めて奈良県で開催されます。会場である奈良県コンベンションセンターは、「古都奈良の文化財」に近接しており、世界遺産である東大寺や春日大社、平城宮跡などを身近に感じることができます。さらに足を延ばせば、「法隆寺地域の仏教建造物」や、世界遺産登録が期待される「飛鳥・藤原の宮都」を訪れることもできます。日本の歴史と文化の原点ともいえる奈良の地で、未来の医療情報学について議論できることを大変嬉しく思います。

奈良県コンベンションセンターは交通アクセスにも恵まれています。東日本方面からは京都駅より約50分、西日本方面からは新大阪駅より約60分でアクセス可能です。また、大阪国際空港(伊丹空港)および関西国際空港からはリムジンバスが運行しており、それぞれ約67分、約90分で到着します。さらに、大阪ミナミエリアからは近鉄電車で約35分と近く、奈良での学会参加とあわせて大阪での滞在や交流もお楽しみいただけます。

医療情報学は、データをつなぎ、技術をつなぎ、人をつなぐことで、新たな価値を創造する学問です。本大会が、多様な専門分野の研究者・医療従事者・企業・行政の皆様が集い、活発な議論と新たな連携を生み出す場となることを願っております。

多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

第31回日本医療情報学会春季学術大会2027
大会長 武田 理宏