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第46回日本看護科学学会学術集会 第46回日本看護科学学会学術集会

会長挨拶

会長: 西村 ユミ

第46回日本看護科学学会学術集会
会長 西村 ユミ
(東京都立大学 副学長、大学院 人間健康科学研究科 教授)

このたび、第46回日本看護科学学会学術集会を2026年12月12日(土)、13日(日)の両日、東京国際フォーラムにて開催いたします。開催にあたりまして、学会理事・監事の皆様、事務所の皆様、会員の皆様、ご登壇の皆様には、多くのご尽力を賜り、この場をお借りして御礼申し上げます。

本学術集会のテーマは「ケアで社会をつくる」としました。

日本は、超少子高齢社会、人口減少・偏在社会を迎え、現在、多くの社会的課題に直面しています。中でも、学術や医療、経済などの領域で、成長の難しさや持続可能性の危機、そして多様な側面の格差の拡大などが問題視され、人々の生活を脅かしています。いま、私たちには、この喫緊の課題にいかに応じるのかが試されています。

この『ケア』は、資本主義社会の競争を「共にある」という形に変える可能性があります。他者の状況に関心をもち、その状況に応じて他者に手を差し伸べることは、「ともに」という哲学(フィロソフィー)を大事にします。それは、格差をなくし、生きることや暮らしをより安寧にします。この態度や実践は、社会のあり方を変えるかもしれません。

ときに『ケア』は、他者に向けた過剰な手となる可能性があります。『ケア』自体が、差別や偏見を作り出すことがあるのです。『ケア』の価値観は、人々を追い込んだり、弱者にしたりする可能性を孕んでいることにも自覚的でなければなりません。だからこそ私たちは、こうした状況にも配慮し、多様な人々と対話を重ね、求められる相互支援のあり方を模索します。

本学術集会は、『ケア』という相互補完的哲学、そして態度、実践を、ご参加いただく様々な立場の皆様と議論し、現代社会の価値観を大きく転換する一歩を踏み出したいと思います。そのため、基調講演には、ケアする建築を推進する山田あすか先生に、教育講演には、共生社会に向けたケアを提唱される熊谷晋一郎先生ほか、多様な分野からケアについて専門的な知見をお持ちの先生方にご登壇いただきます。学術集会テーマであるケアで社会をつくることに関するシンポジウムも企画しました。ケアによって、未来社会がすべての人々にとって豊かになることを願い、本学術集会を開催いたします。

東京での開催は6年ぶりとなります。前回はパンデミックの渦中でありオンラインとオンデマンド配信のハイブリッド開催となりました。そのため、第46回は久々の東京・対面開催となります。皆様と、東京国際フォーラムにてお目にかかれますことを楽しみにしています。なお、関東圏は交通の便が良いために、隣県にも足をお運びいただけます。宿泊は、都心の混雑から少し離れたところにも便利な場所がございます。関東圏の多様な文化もお楽しみください。