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大会長挨拶

会長 赤塚 英則

一般社団法人神奈川県精神神経科診療所協会
会長 赤塚 英則

(公益財団法人柿葉会 神奈川診療所)

 このたび、2026年6月20日(土)~21日(日)に横浜の地において「第3回日本外来精神医学会」を開催させていただくこととなり、みなさまをお迎えできますことを大変うれしく思っています。

 本大会は、第122回日本精神神経学会の直後というタイミングで、同じパシフィコ横浜の会議センターでの開催となります。多くの先生方が全国各地から横浜にお集まりになる機会に、外来精神医療の現場に軸足を置いた実践的な議論をさらに深められる場を提供したいという思いから、この日程を選びました。日本の精神医療の未来を展望する中で、外来という“日常の医療の現場”から見える風景に、改めて焦点を当てることが重要だと考えております。

 今回のテーマは「『かかりつけ医』として何ができるか?~外来精神医療のこれから~」としました。超高齢社会、地域包括ケア、メンタルヘルスへの関心の高まりといった社会的背景の中、精神科外来には従来以上に多様で複雑なニーズが寄せられています。精神科医が「かかりつけ医」として生活全般に着目し、社会的課題も含めた包括的な対応を求められる時代が来ていると思います。専門性を活かしながら、他科や他職種、地域とどう連携し、柔軟かつ持続可能な医療を実現していくか。本大会では、そうした課題に向き合い、実際の診療現場で培われた知恵と工夫を共有できる場にしたいと考えております。

 横浜での開催は、2010年6月の第16回(通算37回)日本精神神経科協会総会・学術研究会神奈川大会以来となります。この十数年の間には、東日本大震災、新型コロナウイルス感染症の流行などの災害だけでなく、デジタル化・リモート化の進行、多様性の意識の高まり、地球環境の悪化など社会的にも大きな変化がありました。これらの課題も精神医療の現場に影響を及ぼしています。

 精神科の「かかりつけ医」として私たちは何ができるのか。その問いに対する一つ一つの実践が、これからの地域精神医療の未来を形づくっていくことでしょう。本大会が、日々の診療に寄り添い、明日からの実践につながるヒントに満ちた学びの場となることを願っています。

 みなさまのご参加を心よりお待ちしております。