
第36回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会の会長を拝命いたしました兵庫医科大学看護学部の土田敏恵と申します。第21回学術集会以来15年ぶりに神戸で開催できますことを大変光栄に存じております。
第36回神戸大会のテーマは「行きては至るケア極まるところ」といたしました。これは、中国の古い漢詩「行到水窮處(行きて至る、水窮まる処)」から、「臨床の限界と、その先の希望」を表現しました。私たち創傷・オストミー・失禁管理に係る臨床実践者と研究者は、対象者の抱える問題を解決しひいては対象者の幸せのために、日々ケアを探求し邁進しています。しかし、私たちは日々の実践の中で、これまでの知識や技術だけでは十分に対応しきれないケアの難しさや、さまざまな困難な事例に直面することがあります。そのような時こそ、臨床現場で積み重ねられてきた実践を客観的な「知」として整理し、共有することが大切ではないでしょうか。そして、その知を基盤として職能の未来をともに育み、新たな視点や方法を見いだしていくことで、ケアの可能性をさらに広げ、対象者の幸せの実現へと歩みを進めていけるものと考えています。
具体的には、「ケアの実践編」「ケアの基盤の知編」「ケアの未来編」を3本柱として学会プログラムを企画しています。「ケアの実践編」では、対話型ポスターセッションとしてドリンク片手にじっくり実践について語り合える場となるように趣向を凝らしています。「ケアの基盤の知編」では、ケアの学術的根拠と理論を学びこれまでのケアや研究を客観的に見つめ直します。また、医師とWOCNのペアによるベーシックレクチャ―も予定しています。「ケアの未来編」では、ケアを支える制度の組み立てや新技術の開発に触れ、次の一歩を踏み出すための企画とします。これら以外に、認定看護師の資格更新要件ともなる学会発表を後押しする「新人さん、いらっしゃい」セッションや、クイズで楽しく学ぶセッションなども計画しています。
第36回神戸大会は、参加者一人ひとりが自身のケアや研究を見つめ直し、ワクワクしながら再び対象者の幸せのために一歩踏み出す力を得るための装置として設計しています。単なる知識や技術の伝達にとどまらず、創傷・オストミー・失禁管理の魂を揺さぶり、「限界」が「その先の希望」に再生する集会にしたいと考えています。
皆様多数のご参加を、スタッフとともに神戸で心よりお待ちしております。
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