第33回日本靴医学会学術集会 The 33rd Annual Meeting of the Japanese Society for Medical Study of Footwear

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会長挨拶

第33回日本靴医学会学術集会を開催するにあたって

第33回日本靴医学会学術集会
会長 野口 昌彦
(至誠会第二病院 整形外科診療部長・足の外科センター長
東京女子医科大学 整形外科客員教授
)

 この度、第33回日本靴医学会学術集会を2019年11月9日(土)・10日(日)の2日間、東京女子医科大学・弥生記念講堂で開催します。私が所属する東京女子医科大学・整形外科学講座としては初めての開催になりますが、東京女子医科大学としては、私も微力ながらお手伝いさせていただきました2009年の第23回学術集会を弥生記念講堂で開催された糖尿病センターの新庄孝道先生に次いで2回目となります。誠に光栄に思いますとともにその重責を感じております。
 至誠会は東京女子医科大学医学部の卒業生を会員とした同窓会組織で、弥生記念講堂は創始者の吉岡彌生先生を記念して建てられた講堂です。そして、東京女子医科大学の使命を達成するための教育・研究・診療の基盤となる理念は「至誠と愛」とされています。1945(昭和20)年に戦争によって至誠会第一病院・至誠会第三病院・栄養研究所が焼失して「至誠会第二病院」だけが残り現在に至っています。
 さて、私は従来から、動的身体バランスがとれるようにインソールを作製するとともに足サイズに適合した靴を選び、靴合わせをするべきだと考えており、テーマは「体のバランスは靴選びで決まる」としました。
 本学術集会では、冒頭に宇佐見則夫先生に理事長講演「靴医学会の現況と未来」をしていただきます。河田町セミナー(教育研修講演)は2 つ用意しました。私も6 カ月間通いましたが、長年、靴づくり教室のmoge 塾(モゲワークショップ)を主催されている勝見 茂先生と至誠会第二病院 足の外科センターでウオーキングバランス外来を担当してもらっている、動的インソールの匠、佐々木克則先生のお二人に河田町セミナー1として「これからの靴の新たなコード」と題して、靴とインソールに関する講演をしていただきます。関節リウマチの患者さんが多いことも東京女子医科大学病院の特徴であるため、河田町セミナー2 として本学整形外科の矢野紘一郎講師に「リウマチ足の基本と最新治療」と題してupdate な内容の講演をしていただきます。
 シンポジウムは3 つ組みました。1.「子どもの足にとって良い靴とは?」(企画:佐藤整形外科、佐藤雅人先生)、2.「最新の糖尿病足病変の病態とその対応」(企画:メディカルプラザ篠崎駅西口、新城孝道先生)、3.「ランニングシューズの現況と未来‐ 2020年への号砲‐ 」(企画:慶應大学スポーツ医学センター副所長、2020年日本足の外科学会会長、橋本健史先生)です。子どもの足部形態などの研究は進んでいるものの、靴自体がついてきていない感があります。糖尿病患者は1,000 万人を超えており、増加する糖尿病足(神経障害と末梢血流障害を有する下肢に生じる感染、潰瘍、深部組織の破壊的病変)は多くの診療科を跨ぐ疾患であるため、益々その診断と治療に問題を投げかけています。糖尿病足に対するインソール、靴は採型、作製も難しく医師、義肢装具士、靴業者泣かせです。2020年7月、8月には東京オリンピック、パラリンピックを控え、確実に選手の成績を左右するスポーツシューズの進化には目を見張るものがあります。
 主題は、応募演題を査読した結果、1. 小児、2. スポーツ、3. 強剛母趾・外反母趾としました。一般演題は、ハイヒール、インソール、歩行、前足部の手術療法など7つのセッションを作りました。活発なご討論を期待しております。
 特別講演は日頃から懇意にしていただいている、こどものための柴基金代表理事、俳優の柴俊夫さんに無理言ってお願いしました。長年ボランティア活動をされており、「優しき日本人、ハンデを背負った子供らへ、今我々がなすべきことは!!」と題して、柴さんの親がいない子どもたち、親から見放された子どもたちへの思い、その子どもたちへの支援についてお話しいただけると思います。
 ランチョンセミナーの一つは須田康文先生(国際医療福祉大学塩谷病院 病院長・整形外科教授)にお願いしました。「前足部痛の診断と治療~靴との係わり~」を講演していただきます。もう一つは、フットケア、足育研究会でお馴染みの高山かおる先生(埼玉県済生会川口総合病院 皮膚科主任部長)が「靴が原因と思われる皮膚・爪トラブル」について講演して下さいます。ARTHREX 共催のハンズオンは「前足部治療アップデート」について行われ、講師は早稲田明生先生と天羽健太郎先生です。
 2019年11月9日(土)・10日(日)の2日間、是非、東京女子医科大学 弥生記念講堂へ足をお運びくださいますようお願い申し上げます。
 最後に、本学術集会に当たり、協賛・寄附していただきました各企業、病院をはじめ、この学術集会のために関わって下さいました皆様、これから関わって下さいます皆様に心から感謝し、厚く御礼申し上げます。