会長挨拶

2022年11月22日～23日に神戸国際会議場にて、第25回日本臨床脳神経外科学会を開催させていただくことになりました。
学会のテーマは「未来を拓く　～多職種でつくる地域共生社会～」です。

日本は今後超高齢化社会となり、現状のままでは医療への負担が際限なく増大していきます。また、医療も医療者だけでは支えることが不可能で、家族や介護専門職をはじめとした地域社会全体の関わりが必須となります。いわゆる地域包括ケアシステムを構築していかなければなりません。

本学会の目的は、日頃から脳神経外科治療の臨床において、急性期から在宅まで患者さんの全ての状況に携わる多職種の研究発表と闊達な意見交換・議論をしていただくことであります。すなわち、脳神経外科の専門的治療や研究発表の場ではなく、脳卒中などの脳神経外科疾患に罹患された患者さんの急性期・回復期から在宅の各時期におけるより良い関わり方について、学会に参加される皆様方でアイデアを創出していただく場にしたいと思っております。

2021年11月現在、第5波が少し落ちついたとはいえ、コロナ禍の真っ只中で大変な時期を過ごしておられることと思います。この学会の開催時期の状況も不明で先が見えませんが、開催される頃には平穏な日々が訪れていることを心から願っております。この学会が超高齢化社会や災害の多い時代を乗り切るための未来を拓く一助になることを祈念いたします。