会長 林 篤志
第38回日本眼循環学会を2022年7月16日(土)17日(日)の日程で富山国際会議場にて開催させていただきます。富山で開催させていただけることを大変うれしく、光栄に思っております。富山では久しぶりの全国学会の開催であり、富山大学眼科と富山県眼科医会で本学会を大成功させたいと思っております。
本来であれば東京オリンピックと重なる2020年に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症という未知の感染症に日本中、世界中が襲われ、今年に入り、オミクロン株が猛威をふるい、これまで2年以上の長期間にわたり医療従事者は大変な困難に直面し、全国民が不自由な生活を強いられてきました。このコロナ禍は、2月の時点でもまだ先が見えませんが、何とか7月にはワクチン接種の効果も出て、富山で現地開催できることを期待しているところです。第38回日本眼循環学会は、現地開催と後日のオンデマンド開催の併用で準備を進めています。まだ予断を許しませんので、会期が近づいてから開催方法等に変更があるかもしれませんが、なにとぞご容赦いただければ幸いです。
予定よりも2年延期になったことで、富山駅周辺の整備も進み、新しい商業施設や宿泊施設もできました。しかし、皆さまが大変楽しみにしていただいていた恒例の会員懇親会は、コロナ禍のため予定できないことを大変申し訳なく思っています。
本学会の招待講演は、2名の著名な先生にお願いすることができました。招待講演1では、慶応義塾大学医学部解剖学教室の久保田 義顕 教授にお願いできました。久保田教授は、血管形成やリンパ管発生のメカニズムと本質を解明する研究に取り組まれ、多大な業績をあげておられる先生です。本学会にふさわしい、血管に関する基礎研究の醍醐味と、臨床とのつながりを勉強できる講演をしていただける予定です。招待講演2では、WEBでの講演になりますが、ドイツのボン大学Frank G. Holz教授にお願いしています。Holz先生はメディカル、サージカルとも多大なご業績をお持ちで、Euretinaのプレジデントでもあり、最新の加齢黄斑変性に関するご講演をしていただける予定です。また、本学会のメインである松山賞受賞講演、若手奨励賞受賞講演も素晴らしい内容ですので、ぜひご期待ください。
シンポジウムでは、「抗VEGF薬の長期治療の功罪と今後の展望」というタイトルで石龍 鉄樹先生と辻川 明孝先生に、ミニシンポジウムとして1「緑内障における乳頭・乳頭周囲・網脈絡膜の深部血流」のタイトルで杉山 和久先生と中澤 徹先生に、2「眼循環から迫るパキコロイド関連疾患の病態解明」のタイトルで石田 晋先生と古泉 英貴先生にそれぞれオーガナイザーをお願いし、網膜領域および緑内障領域の眼循環に関する最新情報が得られるものになっています。
また、ポスター発表も大事にしたいと思っており、学術展示優秀賞を出させていただく予定です。一般演題、ポスター演題ともたくさんのご発表をいただきたいと思います。
日曜日の午前にはコメディカルのための教育セミナーをさせていただきます。こちらは木村 至教授と前野 貴俊教授にオーガナイザーをお願いしています。
富山は、皆さまのご想像どおりの山も海もきれいで魚とお酒が美味しいところです。学会翌日の7月18日は海の日の祝日となっていますので、ぜひ少しでも富山を楽しんでいただくとともに、「来て良かった」「勉強になった」と思える、記憶に残る素晴らしい学会に皆さまのお力でしていただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。