第82回日本弱視斜視学会総会

会長挨拶

 このたび、第82回日本弱視斜視学会総会を、2026年6月5日(金)・6日(土)の2日間、名古屋市のNiterra日本特殊陶業市民会館フォレストホールにて開催させていただく運びとなりました。

 本年は、日本小児眼科学会総会の会長を熊本大学の井上俊洋先生がご担当されることから、両学会にて慎重に協議を重ね、それぞれの地元での開催となりました。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。私自身、名古屋に生まれ育ったこともあり、このような歴史ある学会を地元で開催できますことを大変光栄に存じております。

 今回の学会テーマは「KEEP GROWING, TOGETHER」です。この言葉には、三つの思いを込めました。

 第一に、患者さんとともに成長していこうという思いです。弱視・斜視の患者さんの多くは小児であり、長い期間にわたって診察をさせていただくことが少なくありません。かつて赤ちゃんだった患者さんが成長し、素敵な成人になられた姿に出会うたび、私たちもまた多くのことを学び、育てられていることを実感します。弱視斜視分野は、患者さんとともに自身も成長できる、非常に魅力的な専門分野だと思います。

 第二に、将来を担う若手の育成です。弱視斜視診療の未来を支える若手医師や視能訓練士の先生方にとって、将来の夢に向かって大きく羽ばたくきっかけとなるような学会にしたいと考えております。

 第三に、自分自身への励ましでもあります。年齢にかかわらず、人は学び続け、成長し続けることができると信じています。この学会が、参加される皆様にとっても、新たな気づきと成長の機会となりましたら幸いです。

 弱視斜視分野の魅力は、内科的側面(視機能の評価・診断)と外科的側面(斜視手術)を併せ持つ点にもあると考えております。本総会では、米国インディアナ大学のDr. Derek Todd Sprungerをお招きし、「NYSTAGMUS – A Clinician’s Perspective: 35 Years in the Making」と題した特別講演を予定しております。眼振に関する35年にわたる臨床経験に基づく、貴重なお話をうかがえる機会となります。また、シンポジウムでは、「視機能」と「斜視手術」それぞれの魅力に迫る内容を企画しております。

 ご参加いただいた皆様に、弱視斜視分野の魅力を存分に感じていただき、自信を持って将来に向かって進むためのモチベーションとなるような学会を目指し、準備を進めております。

 皆様と名古屋にてお会いできますことを、心より楽しみにしております。

2025年6月吉日

会長 横山 吉美
第82回日本弱視斜視学会総会
会長 横山 吉美
(JCHO中京病院 眼科)
プロフィール
  • ・名古屋市出身
  • ・愛知県立明和高等学校を経て、愛知医科大学医学部医学科入学
  • ・2002年卒業、同年社会保険中京病院(現 JCHO中京病院)臨床研修医
  • ・2004年 愛知医科大学医学部附属病院(現 愛知医科大学病院)眼科
  • ・2005年 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院)眼科(以降、矢ヶ﨑悌司医師のもと研鑽を積む)
  • ・2008年 米国インディアナ大学小児眼科斜視部門留学
  • ・2009年 社会保険中京病院(現 JCHO中京病院)眼科
  • ・2014年 JCHO中京病院眼科、現在に至る
  • ・2022年より日本弱視斜視学会理事

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