第47回日本静脈学会総会 第47回日本静脈学会総会

ご挨拶

第47回日本静脈学会総会
会長 廣松 伸一
久留米大学 外科学講座 心臓血管外科 教授
会長 廣松 伸一

このたび、第47回日本静脈学会総会を福岡の地で開催させていただくにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

福岡県で日本静脈学会総会を開催するのは、本学会史上初めてとなります。本来であれば、私ども久留米大学の所在する久留米市で開催するのが筋かもしれません。しかしながら、本総会にはより多くの医師、医療従事者、コメディカルの皆様にご参加いただきたいとの思いから、交通アクセスに優れた福岡市中心部のアクロス福岡を会場として選定いたしました。福岡空港や博多駅からのアクセスは非常に良好であり、また福岡はアジアの玄関口として国際性にも富んだ魅力ある都市です。さらに、久留米大学は2028年に開校100周年を迎えます。その節目を前に、教室を挙げて本総会を盛り上げてまいりたいと考えております。

今回の大会テーマは「静脈学の未来への共創」といたしました。
静脈疾患は、動脈疾患と比較していまだ社会的認知度が十分とは言えず、その診療の重要性が広く理解されているとは言い難い現状があります。一方で、超高齢社会を迎えた我が国において、静脈血栓塞栓症、下肢静脈瘤、慢性静脈不全、リンパ浮腫などの静脈・リンパ疾患に対する包括的診療の重要性はますます高まっています。これらの疾患に対して質の高い医療を提供するためには、医師のみならず、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、弾性ストッキングコンダクターなど、多職種による協力と共創が不可欠です。

特に静脈疾患は「重力」の影響を強く受ける疾患であり、圧迫療法や生活指導など、日常診療における継続的な介入が極めて重要となります。そのためには、医療従事者全体で疾患理解を深め、患者を支える体制を構築していく必要があります。また、静脈疾患は人類が直立歩行を続ける限り決してなくならない疾患であり、今後AI技術がどれほど進歩したとしても、決して失われることのない医療分野であると考えております。AIやデジタル技術を活用しながらも、人と人との連携による共創がより重要になる時代を迎えているのではないでしょうか。

開催期間中の7月1日、2日の福岡市内は、博多祇園山笠の熱気に包まれる時期でもあります。街全体が祭りの高揚感に彩られるこの季節に、学術的交流のみならず、福岡の文化や活気も存分に感じていただければ幸いです。

多くの医師、医療従事者、コメディカルの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。