第99回日本産業衛生学会を2026年5月27日(水)から30日(土)までの4日間、グランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催いたします。今回の学会は近畿地方会の担当です。魅力的で充実した学会にするべく地方会員を中心とした関係者が一丸となって鋭意準備を進めております。
日本産業衛生学会は、時代とともに移り変わってきた働く人たちの健康課題に対し、幅広い専門性を有する学会員がその専門性の垣根を越えて連携し、また産業保健実務の専門家と大学等の学術の専門家が協働で対応・克服してきたという大きな特色を有しています。近年注目されるフリーランス等の新しい働き方や、デジタルトランスフォーメーション、遠隔技術の発展など、産業保健を取り巻く環境が大きく変化する中で、本学会に寄せられる期待は一層高まっています。このような課題の解決には、対策や政策に関する意思決定を支える強固なエビデンスの構築と、職場への根拠のある働きかけの実装が不可欠です。そのためにも、これまで以上の実務専門家と学術専門家の協働が必要と考えます。
今回、本学会において53年ぶり2回目のこととして、企画運営委員長を二名で務めさせていただくことになりました。実践の立場から森口次郎、学術の立場から林朝茂がタッグを組みました。この機会に最適の大会テーマとして「すべての働く人への産業保健―実践と学術の協働で挑む―」を掲げました。協働を象徴する「握手」をモチーフとしたポスターには私たちの意気込みと熱意が込められています。2027年の第100回、そして2029年に迎える100周年を目前に控えた今、すべての働く人に価値ある産業保健を届けるために学会として、また学会員一人ひとりとして、どう取り組んでいくのかを考える機会となる学会を目指します。
第99回は、万博の熱気が冷めやらぬ大阪で、梅雨入り前の爽やかな季節に開催いたします。大阪は、くいだおれの街と称される食文化や歴史、多彩な観光スポットなど、魅力たっぷりの都市です。また、近畿エリアの他府県へのアクセスも良好であり、学会終了後に近畿観光を楽しんでいただくこともお勧めします。
コロナ禍を経て、現地での学会参加の意義が改めて認識されたように思います。ぜひ多くの方に大阪へ足を運んでいただき、セッションでの意見交換や全体懇親会での交流などを深めていただければ幸いです。全体懇親会は、若手を中心とした実行委員会が熱意を持って準備しておりますので、ぜひご参加ください。一方で、リモート参加のご希望も高いと認識していますので、シンポジウムや教育講演などの企画については、オンデマンドで後日配信し、聴講できるようにいたします。皆様の演題提出および多くの方々の学会ご参加を心よりお待ちしております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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