第42回日本頭蓋顎顔面外科学会学術集会 The 42nd Annual Meeting of Japan Society of Cranio-Maxillo-Facial Surgery

会長挨拶

第42回日本頭蓋顎顔面外科学会学術集会
会長 三川 信之
(千葉大学大学院医学研究院形成外科学 教授)
会長写真

 この度、第42回日本頭蓋顎顔面外科学会学術集会を主催させていただきます千葉大学形成外科の三川信之です。会期は2024年11月14日(木)・15日(金)の2日間、会場は東京都千代田区御茶ノ水駅すぐ側の御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターで行います。

 頭蓋顎顔面外科学は現在、千葉大学形成外科学教室にとって診療・研究の主要な一分野となっていますが、本学会の開催は第29回の佐藤兼重前教授以来、13年ぶり2度目となります。歴史と伝統ある本学会を主催させていただくことを大変光栄に存じ、会員の皆様には改めて深く感謝申し上げます。

 さて今回のテーマを「整う」としました。「整う」は最近ブームとなっているサウナによる効果で、心身のバランスがとれた状態を指しますが、サウナ以外でも「きちんとした状態になる」、「望ましい状態になる」、「調和がとれる」、「まとまった形になる」などの意味を持ちます。頭蓋顎顔面の形態と機能はもちろん、眠りや精神をも整えるためのシンポジウムやパネルディスカッションを多数企画いたしました。また近年、我が国でも広く普及したCST(Cadaver Surgical Training)を用いた手術手技のシンポジウムも組み入れました。それぞれの領域のエキスパートの先生方には、サウナの如く熱気溢れる討論を期待しています。

 特別講演は著名な作家であり医師でもある海堂 尊先生をお招きしており、「医療とAiとエンターテイメント」に関するご講演を賜ります。海堂先生は、現在TVドラマ化されている「ブラックペアン」の原作者でもあります。また、海外招待講演としては、私が留学中にお世話になったGreat Ormond Street Hospital for Children(London)のDavid Dunaway先生が、日本ではほとんど見ることのない「Separation of Craniopagus Twins(頭蓋結合双生児の分離)」についてお話しくださいます。さらに教育講演は、千葉大学医学部附属病院医療安全管理部の相馬孝博特任教授が安全管理についてご講演くださいます。その他、韓国の先生方によるミニレクチャー“Totonou”、 Helsinki Universityのcraniofacial surgeon、Junnu Leikola先生によるセミナーもございます。一方、頭蓋顎顔面領域のイラスト大会、千葉県の名産である落花生(この時期は新豆)の掴み取りなどの各種イベントも計画いたしました。

 以上のように非常に盛り沢山の内容ですが、頭蓋顎外科医、再建外科医、美容外科医、どの分野が専門の先生にとっても皆が楽しめる学会を目指して準備して来ました。皆様のお役に立ち、かつ印象に残る学術集会となるよう教室員一同準備を進めておりますので、多数のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 なお、本学会のポスターは私の考えた原案を、私の故郷である富山県出身の刺繍作家、大舘佳奈氏にデザイン、刺繍にしていただきました。絵ではなく綿密な刺繍であるため、立体的で絶妙な色合いであり、まさに最高のオリジナル作品に仕上がったと自負しています。大舘佳奈氏にはこの場を借りて深謝申し上げます。

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