平素は、日本社会精神医学会の事業に格別なご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。第44回日本社会精神医学会の大会長を拝命しました自治医科大学医学部精神医学講座の須田史朗です。
私たちはこの度、2026年3月5日(木)~6日(金)の両日、「第44回日本社会精神医学会」を開催する運びとなりました。今回、テーマは「社会と奏でる精神医学 “Making harmony with civil society”」としました。本学会のホームページの巻頭言にもございますが、およそ社会とつながりのない精神医学、というものは存在しないように思います。精神疾患の概念は社会的な背景とともに変遷する性質を持っており、社会の多様化とともに精神医学に求められる役割も多様化、複雑化しています。近年、わが国では精神科病院の脱施設化の取り組みが進められ、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築推進・支援事業(にも包括)」が立ち上げられるなど、精神医療をとりまく状況が大きく変化していますが、長年の入院中心の精神医療からの改革と地域共生社会の実現という点におきましてはまだまだ多くの課題が残されています。今大会におきましては、社会学としての精神医学、医療としての精神医学という2つの側面からこれらの問題を検討し、精神医学が如何にして社会と同調し、共存していくかということについて、参加者の皆様と考える機会を提供できればと考えております。
今大会の会場はライトキューブ宇都宮としました。ライトキューブ宇都宮は2022年に開業した比較的新しい施設で、JR宇都宮駅と直結しており大変利便性の良い立地です。宇都宮は新幹線を利用しますと東京駅から50分の距離にあり、東京通勤圏でもあります。会場の1階からは、予想外の黒字経営で話題となりました黄色い車体の宇都宮ライトレールが発着しております。10年前の宇都宮駅をご存知の先生がおられましたら、隔世の感を持たれるかもしれません。近隣には、宇都宮餃子をはじめとする飲食店も多く、宇都宮はカクテルの町としても知られています。今大会も、前大会同様に対面のみでの開催となります。3月の宇都宮はまだまだ朝晩が冷えますので、どうぞ温かいご格好でお越し下さい。是非、全国の多くの先生方のご参加のほど、お待ちしております。
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