大会長挨拶
第19回医療の質・安全学会学術集会
大会長 荒井 有美
(北⾥⼤学病院 医療安全推進室 副室⻑/医療安全管理者)
第19回医療の質・安全学会学術集会を2024年11月29日(金)~30日(土)の2日間、パシフィコ横浜ノースで開催させていただくことになりました。このたび、本大会長を仰せつかり、大変光栄なことと感謝申し上げます。
医療の質・安全学会は、2005年に医学の枠を超え、多様な視点と幅広い知恵を結集した学際的研究の推進と、その成果を実際の医療を生かす取り組みを通じて、新しい医療のあり方と患者本位の医療の質・安全を保証するシステムを創造する場として設立されました。
第19回の学術集会のテーマは「学びを続ける。~The Power of Sustainable Learning~」といたしました。医療の質と安全の向上は、医療の根幹であり、国民の健康と医療の確保に欠かすことのできない課題です。医療機関によって、さまざまな安全の取り組みが行われていますが、常に学び続けることが重要です。
「学び続ける」とは、「学びなおし」、「新たな学び」、「他からの学び」など、その意味は多岐にわたります。
「学びなおし」とは、これまでに習得した知識や技能を再確認し、最新の知見や技術を踏まえて、新たな視点から捉えることです。医療の質と安全に関する知識や技術は日々進歩しています。常に学びなおすことで、最新の知見を身につけ、より安全で質の高い医療を提供することができます。
「新たな学び」とは、これまでに経験したことのないことに挑戦し、新たな知識や技能を獲得することです。医療の現場では、さまざまな課題や問題に直面します。新たな学びを通じて、それらに対応する力を身につけることが大切です。
「他からの学び」とは、他者から学び、自身の知識や技能を向上させることです。医療の質と安全に関する取り組みは、医療機関や職種の垣根を超えて共有し、連携していくことが重要です。他からの学びを通じて、新たな視点や考え方を獲得することができます。
昨今の医療を取り巻く問題、特に医療安全に関する課題を解決するためには、学び続けることの重要性はますます高まっています。問題を完全に解決することは出来ないかもしれませんが、打開策の糸口を見つけるためにも医療関係者一人ひとりが、常に学び続ける姿勢が求められると考えます。
第19回医療の質・安全学会学術集会では、医療の質と安全に関する最新の知見や取り組みについて、実行委員のご協力を頂きながら、さまざまな角度から「学ぶ」機会を提供させて頂きたいと思います。どうか皆様とご一緒に「学びを続け」させて頂きたいと思います。医療の質・安全学会として、はじめての開催地となる横浜で皆様とお会いできますことをとても楽しみにしております。どうかご参加をお待ち申し上げます。