• 第19回日本肩の運動機能研究会
ハンズオンセミナー
(ワークショップ)
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会長挨拶

高瀬 勝己
第49回日本肩関節学会学術集会の開催にあたって
高瀬 勝己
第49回日本肩関節学会学術集会 会長
東京医科大学 運動機能再建外科学寄附講座 教授

 第49回日本肩関節学会学術集会を10月7日(金)、8日(土)に横浜市のパシフィコ横浜ノース(2020年オープン)にて開催させて頂きます。歴史ある本学会を東京医科大学 整形外科学分野が主催させて頂くことを大変誇りに思います。本来なら大学が所在する東京で開催することを考えましたが、参加者の活発な討論をしていただくことを念頭におき、会場の広さを優先しパシフィコ横浜ノースで行うことと致しました。東京医科大学が本学会を主催することは初めてでありますが、参加者の皆様方にとって記憶に残るような充実した学術集会となるように準備を進めてまいります。

 今回の学会のテーマは「飛耳長目 -知見から実践へ-」とさせて頂きました。飛耳長目とは、「飛耳」は遠くのことを聞くことができる耳、「長目」は遠くまでよく見通す目を持ち合わせるという意味から、すぐれた情報収集能力があり深い観察力と鋭い判断力を備えることのたとえです。この言葉は私個人が好きな言葉で幕末の吉田松陰先生が好んで用いたものです。この観点で得られた様々な知見から新たな創造を生み、肩関節外科の新たな展開を導くことを念頭に様々なセッションを考えさせて頂いております。

 また、海外で行われている疾患に対する最近の治療方法や考え方を知って頂くために招待演者として、アメリカから恩師であるWayne Z Burkhead Jr先生(テキサス)、Richard E Debski先生(ペンシルベニア)、ヨーロッパからは第15回ICSES会長であるAlessandro Castagna先生(イタリア)、2024年のGerman Orthopedic and Trauma Society会長である Markus Scheibel先生(ドイツ)、Knut Beitzel先生(ドイツ)、韓国からYoung Girl Rhee先生の先生方をお招きしました。お招きした先生方には招待講演と別に国際シンポジウム(病態より検討した肩鎖関節脱臼の治療・腕骨近位端骨折に対するAnatomical SAあるいはReverse TSAの選択)に参加をしていただく予定です。この場では、国際的な情報の共有と活発な討論をしていただきたいと思います。とくに、明日を担う若手の先生方には積極的に英語セッションに参加して頂き、今後の肩関節外科の新たな展開の一助になれば幸いに存じます。

 また近年、Reverse Shoulder等の人工関節の開発や手術器械の格段の進歩があり、これらの機材を適切に使用し良好な治療成績を得るために、熟練した先生方に講演して頂き情報交換の場にもなればと思います。

 一方、2020年初頭よりCOVID-19の流行により国内および国外の学会が余儀なく中止あるいはWebによる運営がなされてきました。現時点では、会期の2022年10月における感染状況は不明確ではありますが、学術集会における最大役割はface to faceによる活発な議論や個々の情報交換できる場と思っております。このため、現地参加による学術集会の開催を最優先に検討しております。

 10月の学会期間中は台風シーズンも終わりを告げ、気候も良好で過ごしやすい時期になります。横浜は私の出身高校が所在する場所ですが、関内地区を筆頭とした観光名所および中華街を代表に食の中心地でもあります。COVID-19の感染状況に左右されることは十分に承知しておりますが、学会以外でも十分に英気(鋭気ではなく)を養っていただけるものと考えております。2日間の短い期間ではありますが、様々な知識や情報に触れて頂き、ご参加して頂いた皆様方にとって充実した学術集会になることを切望いたします。

 多くの皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

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