第21回日本乳癌学会近畿地方会

ご挨拶

当番世話人 杉江知治
第21回日本乳癌学会近畿地方会
当番世話人 杉江 知治
関西医科大学附属病院 乳腺外科

 この度、第21回日本乳癌学会近畿地方会を開催させていただくにあたりご挨拶申し上げます。

 本会のテーマーである「格致日新」は「物事の道理や本質を追い求めて知識を深め、日々向上していくこと。」を意味します。そして、この姿勢はアルベルト・アインシュタインの名言である「過去から学び、今日のために生き、未来に対して希望をもつ。」に通じます。

 近年の乳がん治療は、抗HER2抗体薬、抗体薬物複合体、CDK4/6阻害薬、そして免疫チェックポイント阻害薬の登場によって劇的に変化しました。しかし、腫瘍は、常に進化をとげ耐性を獲得してゆきます。革新的な治療の開発には、現状に流されず、臨床で経験する諸問題に対して常に、なぜ?どうして?と疑問にもつ姿勢が大切だと思っています。

 本会では、診断、放射線治療、薬物治療のエキスパートから最新の知見を紹介いだきます。またBasic Science Symposiumでは、西村友美先生から今年Nature誌に発表された乳癌クローン進化の歴史について、特別講演ではNIHの
小林久隆先生からがんの近赤外光線免疫療法について、ともに世界レベルの講演をいただきます。

 本会に参加された先生方が、講演や討論を通して新しい知見を得るとともに、日頃から疑問に思っておられる点を解決されることを期待してやみません。また、今年の一般演題数は61題とほぼコロナ禍前のレベルまで回復いたしました。
一般演題および看護セミナーには十分な枠をとりましたので、若手医師や看護師の方々の発表と活発な討論の場としていだければ幸いです。

 本会では、男女共同参画に取り組み、座長、演者に男性医師28名に対して25名の女性医師に登壇いただきました。また、ペーパレス化のため、本会の会員・施設への案内はすべて電子メールとし、抄録集もPDF化しております。さらに、フードロスの削減としてランチョンセミナーは事前予約制とさせていただきました。これらSDGs活動の取り組みによって、ご参加の先生方にはご不便をおかけしますが、ユニバーサルな活動としてご理解ご協力のほどお願い申し上げます。

 錦秋の京都で皆様のご参加をここよりお待ちしております。
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