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第73回日本医学検査学会 金沢

プログラム

One step ahead 特別講演

特別講演-1
5月11日(土)10:45~11:45
生物はなぜ老い、そして死ぬのか ー命を見つめる臨床検査技師にお話したい事ー
講師:
小林 武彦
(東京大学定量生命科学研究所 ゲノム再生研究分野 教授)
講師:小林武彦 写真
<プロフィール>
神奈川県生まれ、九州大学大学院修了(理学博士)。
基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所(製薬企業)、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所、東京工業大学等を経て、現職に至る。日本学術会議会員、生物科学学会連合前代表、日本遺伝学会前会長。
著書にベストセラー「生物はなぜ死ぬのか」(講談社現代新書)、「DNAの98%は謎」(講談社ブルーバックス)、「寿命はなぜ決まっているのか」(岩波ジュニア新書)等がある。
「生物はなぜ死ぬのか」2022年新書大賞受賞、
日本テレビ 世界一受けたい授業などでも活躍中
http://lafula-com.info/kobayashiken/CytoGen
特別講演-2(市民公開企画)
5月11日(土)15:00~16:00
アンチ・アンチエイジングの思想 ー役に立たなきゃ、生きてちゃいかんか?ー
講師:
上野 千鶴子
(社会学者・東京大学名誉教授・認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長)
講師:上野千鶴子 写真
<プロフィール>
京都大学大学院社会学博士課程修了。社会学博士。専門は情勢学、ジェンダー研究。高齢者の介護とケアも研究テーマとしている。
『おひとり様の老後』『ケアの社会学』『女ぎらい ニッポンのミソジニー』など著書多数。
近刊に『女の子はどう生きるか、教えて!上野先生』『在宅ひとり死のススメ』『フェミニズムがひらいた道』、最新刊に『こんな世の中に誰がした?ーごめんなさいと言わずにすむ社会を手渡すために』。
特別講演-3(市民公開企画)
5月11日(土)13:45~14:45
豊かな人生のために・衣識革命 ー服は口ほどにものを言うー
講師:
政近 準子
(有限会社 ファッションレスキュー社長・ファッションプロデューサー)
講師:政近準子 写真
<プロフィール>
日本初のパーソナルスタイリスト創始者
ファッションレスキュー社長。
大手アパレル、東京スタイルを経てイタリアへ修業。政治家、会社経営者を主な顧客とし、メディアでは皇室や要人のファッション解説を担当、NHKあさいち、Eテレでは衣服教育番組の連載を持つ等メディア出演多数。
業界初、髙島屋にてパーソナルスタイリングカウンターを常設した。時事通信社主催・日本のリーダー対象の内外情勢調査会での登壇をはじめ、装力教育に魂を注ぐ。
「素敵の法則」「服はあなた」他、著書13冊。
特別講演-4 国際企画
5月11日(土) 10:45~11:45
The Evaluation of a Pandemic - How Laboratory Medicine became the central medical specialty for managing the COVID 19 pandemic
パンデミックの評価 -臨床検査はいかにしてCOVID 19パンデミックを管理する中心的な医療専門分野となったか?
講師:
E. ブレアホラデイ 博士(米国臨床病理学会CEO)
ASCP CEO E.Blair Holladay, PhD, MASCP, SCT(ASCP)CM
講師:E.ブレアホラデイ博士 写真
<プロフィール>
American Society for Clinical Pathology (ASCP)は、100万人以上の病理医及び臨床病理学者、臨床検査の専門家、研修医、学生を対象に、知識、コラボレーション、グローバルコミュニティを通じて患者ケアをより良く改善できるよう、臨床検査医学の進歩を促進しています。ASCPのCEOであるE.ブレアホラデイ博士は、先見の明を持つ、発展的で革新的なリーダーであり、病理学と臨床検査医学が医学の中心であることを保証できるよう人生を捧げてきました。彼のリーダーシップの下、ASCPはポートフォリオを多様化し、患者安全の卓越性を確保し、教育、各種認定、および患者中心にしたアドボカシーの目的を拡大してきました。

IAMT 令和石臨塾企画
5月11日(土) 15:00~16:00

なぜナッジで行動を後押しできるのか?
講師:
竹林 正樹
(ちくりん博士)(青森大学社会学部 客員教授)
<企画の主旨>
人の行動の背景には「認知バイアス」と呼ばれる、解釈の歪みが存在することが多くあります。認知バイアスを刺激して望ましい行動へと促す仕掛けは「ナッジ」と呼ばれ、世界で注目されています。本企画では、ナッジの専門家である竹林正樹先生が、「ナッジを活用して人間関係を円滑にし、スタッフが気持ちよく働ける職場を作る方法」について楽しくわかりやすく解説します。笑顔が生まれる楽しい職場づくりのヒントがきっと得られることでしょう。
講師:竹林正樹 写真
<プロフィール>
青森県出身。青森大学客員教授を務める傍ら、様々な企業や行政のナッジ戦略を支援。ナッジの魅力を穏やかな津軽弁で語りかけるスタイルの講演を年間200回以上行っている。フジテレビ「ホンマでっか⁉TV」出演。YouTubeチャンネル「ちくりん博士の津軽弁で解くナッジ」ではナッジを使って心豊かに日々を過ごすコツを配信。「心のゾウを動かす方法」(扶桑社)、「ナッジ×ヘルスリテラシー」(大修館書店)など多数の執筆を手掛ける。

One step ahead MT Seminar

教育講演-1
5月12日(日)10:50~11:50
デジタル医療の進化論 ―2030年に向けた医療業界の変革―
<企画の主旨>
第4次産業革命で登場した人工知能(Al)やloT、ロボットなどの技術革新が進むとともに、コロナ禍を経て医療や社会のあり方にも大きな変化がありました。今や、あらゆる事業が医療・ヘルスケア抜きには語れなくなっています。デジタル大変革により大きく変わっていく2030年に向けた近未来の医療の姿につい考えます。
講師:
加藤 浩晃
(デジタルハリウッド大学大学院 特任教授)
<プロフィール>
東京医科歯科大学 臨床教授、アイリス取締役副社長CSO、日本医療ベンチャー協会 理事
2007年浜松医科大学卒業。2021年一橋大学大学院経営管理研究科 金融戦略・経営財務プログラム終了(MBA)。専門は遠隔医療、AI,IoTなどのデジタルヘルス。2013年より京都大学、2016年に厚生労働省出向、医政局研究開発復興課 治験推進室長補佐を経て、複数の医系大学で教員・医療系企業で役員等を務めるほか、経済産業省 ヘルスケアイノベーションハブ アドバイザー、J-Startup推薦委員、厚生労働省医療ベンチャー支援(MEDISO)非常勤アドバイザーも務める。
教育講演-2
5月12日(日)10:50~11:50
ノンテクニカルスキルと生成系Alの出会いと発展
ーAlと共生する医療現場のあるべき姿を描くためにー
<企画の主旨>
何のために生成AIを使うのか。それは、「考えるための選択肢を増やすために生成AIを使う」ということです。自分(人間)が考えられる物事には限界がある。だから、生成AIを使って考えるための選択肢を増やす。選択肢は力。それらの選択肢を基に、自分(人間)だけでは見出せなかった問題解決の新たな道を切り開いていく。
このように、生成AIを使う目的を「正しい答えを得る」から「考えるための選択肢を増やす」に置き換えてみると、景色が大きく変わって見えて来るはずです。
講師:
佐藤 和弘
(メディカルアートディレクター)
<プロフィール>
複数の医療機関で約10年間、臨床工学技士として主に透析医療に従事しながら、グロービス経営大学院に進学、MBA(経営学修士)を取得。
現在、ノンテクニカルスキル教育を通じて、医療機関の問題解決と組織変革をサポートしている。また、人間と生成AIがノンテクニカルスキルを発揮し、医療現場の問題解決を行う方法を提案している。
教育講演-3
5月11日(土)10:50~11:50
臨床検査技師としてのがんゲノム医療 ーチーム医療の中で、私は患者さん・がんと向き合いますー
<企画の主旨>
“がんゲノム医療は最強のチーム医療である”多職種が関わるチームの中で臨床検査技師の役割やその役割を果たすために何が必要かを紹介する。この講演から我々臨床検査技師が多職種に何を求められているのかを知ることができると確信している。
講師:
柳田 絵美衣
(メモリアルスローンケタリングがんセンター)
<プロフィール>
播磨の国出身。医学検査の“職人”と呼ばれる病理検査技師となり、細胞の染色技術を極める。
優れた病理検査技師に与えられる“サクラ病理技術賞”の最年少、初の女性受賞者となる。
バングラディッシュやブータンの病院にて日本の病理技術を伝道。
2016年春、大腸癌で親友を亡くしたことをきっかけに、がんゲノム医療の道に進み、クリニカルシークエンス技術の先駆者として奮闘中。
教育講演-4
5月11日(土)10:50~11:50
臨床検査部門における質量分析の貢献について
<企画の主旨>
質量分析の技術革新により臨床検査が大きく変わろうとしている。特に質量分析による迅速微生物同定は臨床細菌検査における必須の手法になりつつある。また、臨床化学への応用においては、近い将来臨床検査室の中核的な技術となると予想される。
しかし、分析技術がいかに進歩したとしてもこれらの技術は臨床検査を熟知した者が従来の手法と適切に組み合わせて活用するべきであろう。今回、質量分析技術の開発の立場から臨床検査応用がさらに加速するための道筋をお聞きする。
講師:
岩本 慎一
(田中耕ー記念質量分析研究所 副所長)
<プロフィール>
1991年、株式会社島津製作所に入社。
生体計測の研究開発チームにて、近赤外脳機能計測装置の開発や応用研究を行う。
2003年の田中耕一記念質量分析研究所設立と同時に異動し、主にMALDI-MSの要素技術開発、応用研究開発に携わる。
2014年田中耕一記念質量分析研究所副所長就任。
現在の研究テーマは新しい質量分析装置に関する要素技術開発、微生物分析の手法開発、がんやアルツハイマー病の疾患バイオマーカーに関する研究開発など。
教育講演-5
5月11日(土)13:20~14:20
病理精度管理の現状と将来展望 一日本臨床衛生検査技師会との連携一
講師:
鬼島 宏
(弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座 日本病理精度保証機構理事長)
<企画の主旨>
病理検査・診断は、疾患の確定診断に不可欠で、治療方針決定にも大きく寄与しています。日本病理精度保証機構は、2014年に日本臨床衛生検査技師会をはじめ関連学会との連携で設立されました。
医療施設が質保証の下で病理検査を行うには、施設内の精度管理や他施設参加の精度保障が必要です。当機構は、精度管理支援事業として外部精度評価活動を行うとともに、各施設の精度管理に関する啓発活動を行っています。

シンポジウム

シンポジウム 1
5月11日(土)13:20~14:50
Artificial Intelligence (AI)時代と臨床検査 -その現状とこれからを考えるー
<企画の主旨>
2013年に、臨床検査技師の仕事が近い将来なくなる確率は90%であるとオックスフォード大学の調査結果があった。
検体検査と生理検査のいずれにおいてもAIは臨床検査の領域に深く入り込んでくることが予想されるが、「AIにできない仕事」にはどんな仕事があるかといえば“ヒト”に対する検査と言えるかもしれない。
しかし、それ以上に臨床検査がAIを巧みに取り込んでいくことが大切であるといえよう。このシンポジウムではそのOne step aheadを考えてみたい。
シンポジウム 2
5月11日(土)10:20~11:50
命に寄り添う力“想造” ~2つの療養指導士~
<企画の主旨>
療養指導に検査技師も積極的に関わるべきとの判断から「(社)日本臨床衛生検査技師会糖尿病療養指導マニュアル検討委員会」がまとめた基準的なマニュアルが2001年に発刊されている。
それから約四半世紀、急性期・慢性期といった病院機能形態の変化、新たな検査法や治療薬の登場など大きな変化が起きている。
今回の機会に糖尿病重症化予防、循環器病予防の療養支援における臨床検査技師の果たすべき役割について考える。
シンポジウム 3
5月11日(土)9:00~10:30
適合性評価が日常となった検査部から見える景色
<企画の主旨>
ISO15189「臨床検査室ー品質と能力に関する要求事項」の第3版発行から約10年ぶりに第4版が2022年12月に発行された。
これまでの歩みの中で検査室の品質マネジメントシステムの構築から、もっと広い視野が必要と言われている。検査室は、患者の福祉(welfare)からウェルビーイング(幸福・福利)を中心の常にリスクを考慮したマネジメントシステムを構築しなければならないとも言われている。潜在的リスクを的確にとらえ対処することで検査室の医療における役割、そして検査室から見える世界についても考えたい。
シンポジウム 4
5月11日(土)9:00~10:30
世界を見つめ・自分をみつめる“臨床検査技師の新たな一歩”
-ASCP Internationalへの挑戦から得られることー
<企画の主旨>
米国の臨床検査技師認証機関:American Society for Clinical Pathology (ASCP), Board of certification (BOC)では、2006年より国際資格:ASCP International (ASCPi)の認証を開始し、2009年より日本でも受験可能となった。
本資格の勉強は海外で働くためだけではなく、臨床検査分野全般の英語能力を高め、メディカルツーリズムをはじめとする医療のグローバル化の流れにも対応できる国際的視野を持った臨床検査技師の育成に寄与できる。そしてすでにこのプログラムで羽ばたいている技師がいる。
その技師の声を聴かせていただこうと思う。
シンポジウム 5
5月12日(日)13:10~14:40
在宅医療の実践教育
<企画の主旨>
近年、在宅医療で活躍する検査技師が増えており今後もニーズの増加が考えられる。
病院医療は生活を犠牲にして病気と戦う医療と考えられるが、在宅医療は病気と共存する生活支援を主軸の対応が求められ、「医療」だけでなく「介護」や「福祉」とも関わることから制度上も煩雑であり、病院医療とは違う側面を呈する。
この様な背景より、臨床検査技師が在宅医療の現場で活躍するために必要な知識や経験を習得する手法を主眼に「在宅医療に係る教育」を本セッションのテーマとする。

ワークショップ
5月12日(日)13:10~14:40

One step ahead臨地実習! ~新たな臨地実習がかたちづくる臨床検査の未来~
<企画の主旨>
新カリキュラム実施に伴い、新たな臨地実習がスタートします。
この中で臨地実習指導者の設置が義務づけられ、その研修が行われている。指導者となった技師は意識と行動にどのような変化が起きたのだろうか、また、臨地実習指導者の登場は検査室においてどんな変革となるのか。そして、新たな臨地実習はどのような「臨床検査の未来」を形作るのか―。
「新たな臨地実習」を、これからの時代を拓く一つの鍵として、検査室視点で考えてみたい。

教育セミナー(養成校学生対象企画・会員の参加も可)
5月11日(土)12:00~12:50

がん支持医療における「なおし」と「いやし」 ー臨床検査技師を目指す君たちに伝えたいことー
講師:
元雄 良治
(福井県済生会病院内科部長・集学的がん診療センター顧問)
<企画の主旨>
がんの「なおし」とは治癒をめざすことであり、画期的な手術や遺伝子検査によって見つかった新しい治療法が提供されることもあります。一方、「いやし」は、がんを持ちながらも、自分らしく生きたいと思うことにつながります。医療者として患者への敬意を忘れず、日頃の会話などからこれまでの人生を語ってもらったりして、その人となりを知っておくことが大切です。「なおし」と「いやし」が一体となった診療の大切さをお話しいただく。

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臨床微生物部門

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

感染対策向上加算において臨床検査技師に求められる役割
<企画の主旨>
令和4年度の診療報酬改定において、感染対策向上加算の新設とともに加算3や外来加算が新設され、より多岐にわたる施設での算定が可能となった。また、連携強化加算やサーベイランス強化加算が全ての施設で算定可能となり、抗菌薬適正使用におけるdiagnostic stewardshipや薬剤耐性菌アウトブレイク対策においても、臨床検査技師への期待は大きい。
本講演では、加算見直しに伴う、臨床検査技師の役割について解説いただく。

シンポジウム
5月12日(日)9:10~10:40

多角的な視点で考える微生物検査の標準化 ―標準化に向けた課題と展望―
<企画の主旨>
微生物検査部門においても自動分析装置による測定が一般的になり標準化が進んだが、用手法的な作業はまだまだ標準化が進んでいないのが現状である。
本シンポジウムでは色々な立場と職種の視点から標準化に向けてどういった課題が存在しているのか、医師は標準化によって何を望んでいるのかを議論する場としたいと考えている。参加者が標微生物検査の標準化について考える機会となること、あるいは関連学会における微生物検査の標準化に関する議論の呼び水となればと考えている。

パネルディスカッション
5月12日(日)13:10~14:40

症例を通じて学ぶ 適切な微生物検査と最適な感染症治療との連携
<企画の主旨>
感染症診療の原則は「感染臓器-微生物-抗菌薬」この3つのトライアングルから成り、我々臨床検査技師は起炎菌を検出し、同定・感受性検査を正確かつ迅速に報告する役割を担う。本企画では、1つの感染症例をもとに医師と臨床検査技師がそれぞれの立場で情報提供を行い、ディスカッション形式で進める企画である。症例を通じて生まれるコミュニケーションから”最適治療”への道のりを体感していただく企画である。

臨床生理部門

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

COVID-19の最新動向と生理機能検査における感染対策の考え方
<企画の主旨>
2020年より世界的に大流行したCOVID-19感染症は、臨床検査にも大きな影響を及ぼしている。正確な知識を得るために、感染症専門医から最新の動向をご講演いただく。
さらに、生理機能検査に特化し、具体的な感染対策の方法などをご説明いただく。
本講演の内容は、実際に患者を対象として検査を行う生理機能検査室の臨床検査技師が理解しておきたい、これからの感染対策の考え方とあり方である。

シンポジウム
5月12日(日)9:10~10:40

生理機能検査の標準化への試み
<企画の主旨>
生理機能検査が2015年からISO15189の認定範囲に追加された。さらに、2022年から日臨技品質保証施設認証にも追加され、病院の規模に関係なく標準化が求められている。
しかしながら、これらの認証は基本的に検体系に対応したものであり生理機能検査に適応する場合、様々な配慮が必要で課題も多い。
本講演では、日臨技品質保証施設認証WG委員から自施設の標準化における試みを紹介いただく。

ハンズオン
5月11日(土)9:00~16:00

最新ガイドラインに準じた手技の習得 ~初学者から上級者まで~
<企画の主旨>
「最新ガイドラインに準じた手技の習得 ~初学者から上級者まで~」をテーマとし、循環生理では心エコーと、血管エコー(下肢静脈、下肢動脈)を実施し、神経生理では術中モニタリングを行う。
超音波検査
・心エコー上級者(対象:超音波検査士を取得、更に上を目指す技師向け)
・心エコー中級者(対象:超音波検査士を目指す技師向け)
・心エコー初学者(対象:二級臨床検査士を目指す技師向け)
・下肢静脈・動脈エコー初学者
神経生理(術中モニタリング)
・神経生理検査:術中脳神経モニタリング初学者

臨床血液部門

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

感染症を契機とした血栓形成の役割と血液凝固異常 ~重症化予防における臨床検査技師の役割~
<企画の主旨>
近年、COVID-19感染関連血液凝固異常が問題となっている。
感染症を契機として生じる血栓形成の役割と血液凝固異常の病態について解説し、各種凝固・線溶系マーカーがどのような機序で変動するかの学びから重症化予防における臨床検査室(or臨床検査技師)の役割を考えてみたい。

教育講演
5月11日(土)15:00~16:00

WHO分類(第5版)改訂のポイント ~骨髄報告書に、どのように反映させるべきか考えてみよう~
<企画の主旨>
近年、造血器腫瘍のWHO分類(第5版)が発表された。本改定では、大きな変革こそないようであるが、それでもキメラ遺伝子の表記法が変更されるなど大掛かりな改訂も見込まれている。さらにWHO分類(旧版の編者者ら)により、ICC(International Consensus Classification)という別分類も公表され、話題となっている。これらの造血器腫瘍の分類が、今後どのように普及していくのか、現時点ではわからないことが多い。
本講演では、旧来からのWHO分類の考え方、第5版の改訂ポイントについてご講演いただき、病型分類の変更点、芽球の捉え方や、血球形態の異形成の取り扱いなど理解を深めたい。また、分類の改訂・変更を骨髄報告書にどのように反映させるべきか、皆様と一緒に考える機会にしたい。

シンポジウム
5月12日(日)13:10~14:40

血液部門における医師と臨床検査技師の連携 ~臨床に求められる検査技師を目指して~
<企画の主旨>
血液内科医から見て「臨床検査技師がここまでやってくれたら助かる」「臨床検査技師に見逃さないでほしい所見」や、臨床検査技師からの報告(特に末梢血液像の所見や異常検査値)が診断に役立つ例などをご講演いただきます。
ご講演後は、症例提示とディスカッションの中で、医師と臨床検査技師の連携について考え、臨床に求められる検査技師を目指す企画としたい。

臨床一般部門

シンポジウム
5月12日(日)9:10~10:40

AI時代に生き残る臨床一般検査のスーパースペシャリストをどう育成するか
<企画の主旨>
尿検査を中心に自動化が進み、AIによる細胞等の分類が可能な時代となり、日常検査機器にAIが実装されることは確実であろう。
その結果、従来のようにただ分類された成分を報告するだけでなく、個々の背景と照らし合した上で病態として考察し、情報発信できることがこれからの技師としての存在意義ではないだろうか。
本シンポジウムでは尿、穿刺液、寄生虫検査を担当する臨床一般検査技師がAI時代に生き残るための実際の試みや展望について討論する機会にしたい。

シンポジウム
5月11日(土)13:20~14:50

臨床一般検査検査技師がチーム医療で活躍するために必要なこと
<企画の主旨>
本邦では高齢化が加速し、それに伴う疾患の予防や対策は国の最優先課題である。
糖尿病や慢性腎臓病のみならず、高齢化に伴い必要となる感染症対策や排尿機能対策などの課題もある。これら課題に向き合うため、医療機関では各疾患に対応したチームが必要となっている。
本シンポジウムでは、各チームで活躍している臨床一般検査技師から具体的な役割や実践内容についての報告をもとに技師がチーム医療で活躍するために必要なことを考える。

パネルディスカッション
5月12日(日)13:10~14:40

血尿診断ガイドライン2023を検査部で活かす
<企画の主旨>
2023年に改定された血尿診療ガイドラインの改訂ポイントを解説し、臨床検査が腎・泌尿器疾患の診断のために求められている点を共有する。その上で、臨床検査技師が、血尿における検査診断学の理解を深め、より有用なアドバイスサービスの姿を考える。

輸血細胞治療部門

シンポジウム
5月12日(日)9:10~10:40

輸血担当技師とタスク・シフト/シェア ~メリットは? 無理なく拡げるには?~
<企画の主旨>
2021年の法改正により現行制度のもとで実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアとして、輸血部門においては、「血液製剤の洗浄・分割、血液細胞(幹細胞等)・胚細胞に関する操作」「輸血に関する定型的な事項や補足的な説明と同意書の受領」、また広義では「救命救急処置の場における補助行為の実施」についても関係してくる。とはいえ、われわれ臨床検査技師もさほど余裕があるわけでもない。業務拡大=負担増とならないように、業務の効率化が必須である。
実際に現場のチームとして携わる先生方よりお話いただき、変わりゆく時代のなかでどう実践していけばよいか改めて学び、われわれ臨床検査技師が実施する意義やメリットについても考えるきっかけとしたい。

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

血液疾患と輸血検査 ~苦手意識を克服!汎反応性凝集なんて怖くない!~
<企画の主旨>
血液疾患の中には、輸血検査において結果解釈を悩ませる疾患が多い。担当者でなくとも、当直に遭遇し苦慮した経験をお持ちの技師も少なくないだろう。
今回は、その中でも病態や治療により、すべての赤血球に凝集をきたしうる疾患について、輸血検査における結果の解釈や対処法を学ぶ。
本講演を通じて苦手意識を克服し、前向きな気持ちで検査に臨める一助となれば幸いである。

ワークショップ
5月12日(日)13:10~14:40

症例から検査の進め方、臨床への報告・患者説明まで全国の仲間と学ぼう
<企画の主旨>
輸血検査で予期せぬ反応に遭遇した場合、対応方法はこれで良いのかな?と、不安に感じることがあるだろう。
輸血検査を担当している多施設の技師でディスカッションを交えながら、症例への対応や臨床への報告方法を考えていく。さらに、医師や患者に検査結果の説明をする際に、何を、どのようにわかりやすく伝えるか、会場に来られた皆さんで一緒に考えたい。

病理細胞部門

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

1世紀にわたり変わらぬHE染色の魅力
<企画の主旨>
ヘマトキシリン・エオジン染色(以下HE染色)は、病理組織標本の最も基本的かつ重要な染色法です。歴史的にも細胞学、組織学、組織病理学の発展とともに1世紀以上にわたって活用され、現在に至ってもなお組織病理学の多くは本法のみで診断が可能とされています。時代が移り変わっても変わらないHE染色の魅力を探る。

シンポジウム
5月12日(日)13:10~14:40

タスク・シフト/シェアの先にある病理検査技師の未来像
<企画の主旨>
2024年度より医師の働き方改革のもとで「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法などの一部を改正する法律」が施行されることを受けて、医療現場におけるタスク・シフト/シェアが急務となっている。
病理診断は、医療において最終診断を担う重責を果たすことから、その一端を臨床検査技師が担うことへの慎重な対応が求められる。一方で、国内における慢性的な病理医不足を解消するうえで、病理医から臨床検査技師への業務移管は必須である。
医師とそれ以外の職種とは本質的な能力、資格、制度的な違いにより、タスクシフトが困難な業務も少なくない。また、業務移管に伴う責任の所在やリスクについても慎重に議論を進める必要がある。
円滑なタスクシフトを図ることを目的とし、医師と病理担当技師の立場から問題提起し、タスクシフト推進に向けて討論する。

パネルディスカッション
5月12日(日)9:10~10:40

病理検査の国際標準化とモチベーションの維持
<企画の主旨>
病理検査の質と能力を向上させるためにISO15189を取得する施設が増えてきたことを受け、病理分野においても標準化が求められるようになった。
業務の標準化のメリットは、ある特定の人しか遂行できない業務をマニュアル化することで、誰が行ってもある一定の基準に達した病理検体の品質を担保できる。一方で経験に基づく特殊な技術や技を必要としてきた病理分野での業務の標準化により、仕事に対するモチベーションは損なわれるか、モチベーションアップに標準化はどのように寄与するのかや標準化を効率的にどのように進めるかを議論する。

染色体・遺伝子部門

教育講演
5月12日(日)10:50~11:50

先天性・遺伝性疾患の検査Up to date ―臨床検査技師への期待―
<企画の主旨>
近年、先天性・遺伝性疾患(希少難病を含む)の遺伝学的検査において、保険診療で可能な検査が増えている。
背景にはマイクロアレイや次世代シーケンサ(NGS)などの技術革新があり、今後は検査の自動化・簡便化など、更なる臨床検査としての発展が期待される。一方でこれらのゲノム医療は、検査行為だけでなく、得られたゲノム情報を処理するバイオインフォマティクス、遺伝カウンセリングなど種々の専門職からなるチーム医療であり、そのいずれにも臨床検査技師の活躍が期待できる。
本教育講演では日進月歩の先天性・遺伝性疾患(稀少疾患含む)の検査の最前線を学ぶことで本分野の知見を広め、かつ、これからの臨床検査技師が果たす役割について考える機会にしたい。

シンポジウム
5月12日(日)9:10~10:40

遺伝子検査の現状と課題 -ヒトの遺伝子検査について-
<企画の主旨>
近年、多くの検査室において遺伝子検査が取り入れられているが、微生物、ヒト体細胞、ヒト生殖細胞など、その対象は幅広い。そのため同じ遺伝子関連検査であっても、それぞれ異なる課題がある。
今回はヒトの遺伝子検査について取り上げ、倫理と検査結果の取り扱いなど含め、各施設で働く臨床検査技師の立場から現状と課題を報告いただき、ディスカッションを通じて解決の糸口としたい。

臨床化学部門

教育講演
5月11日(土)9:10~10:10

糖尿病診療におけるタスクシフト/シェアの実現に向けて
<企画の主旨>
タスク・シフト/シェアにより臨床検査技師の業務拡大が始まっている。
その中の一つに皮下グルコース検査がある。インスリン治療を行う糖尿病患者さんにとっては重要な検査であり、臨床検査技師が広く活躍できる分野である。
そこで、参加者が実現に近づけるように、実際の現場の状況を知り、求められる知識を得る機会としたい。

シンポジウム
5月11日(土)13:20~14:50

みんなの未来がハッピーになる結果を提供しよう
〜臨床検査の知識を活かして患者や他職種とどう関わるか〜
<企画の主旨>
臨床検査結果を見た患者や他職種があれ?どうしてこんな結果になるのだろう?と疑問に感じてアンハッピーにならないために臨床検査技師は何ができるかを考える機会としたい。
タスク・シフト/シェアの時代に、検査前プロセスや検査後プロセスにおいて、臨床検査技師が遭遇した事例を紹介していただき、検査結果の正確性を保証するために患者や他職種とどのように関わったらいいのかを考えたい。

日臨技企画

会長基調講演
5月11日(土)9:30~10:30

日本臨床検査技師連盟活動報告
5月12日(日)11:15~11:45

国際学生フォーラム 自分自身が臨床検査技師として国際的に行いたいこと
5月11日(土)13:00~14:40

国際シンポジウム Tips for maintaining professionalism
5月11日(土)14:50~16:30

能登地震における日臨技初動対応
5月12日(日)13:10~14:10

シンポジウム

シンポジウム 1
5月11日(土)13:20~14:50
日臨技が創造する臨床検査技師の未来構想
<企画の主旨>
急速な人口減少が想定される中、臨床検査技師の未来をどう切り拓くのか、若手技師により検討し、第二次未来構想を策定した。本構想を基盤とし次世代人材育成プロジェクト、第5次マスタープランに結びつける予定。
シンポジウム 2
5月11日(土)10:20~11:50
医師の働き方改革を進めるための「タスクシフト/シェア」の取組み
<企画の主旨>
日臨技は厚労科研「標準クリニカルパス(ePath)基盤とICTを用いた臨床業務負担軽減の取組み」において分担研究者として研究に参画している。今回のシンポでは病棟に臨床検査技師を配置することによる効果について解析データに基づき、医療の質確保のために必要な業務についても論じられるシンポジウムとしたい。

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