ご挨拶
第75回日本東洋医学会学術総会
会頭 久光 正
(昭和大学 学長)
このたび,第75回日本東洋医学会学術総会の会頭を務めさせていただきます昭和大学の久光です。本学術総会は,2025年(令和7年)6月6日(金)から8日(日)までの3日間,東京(京王プラザホテル)で開催させていただきます。コロナ禍では,さまざまな制限の中で学術総会が行われてきましたが,75回は完全にコロナ前に戻し,対面での開催を予定しております。2019年の第70回以来の東京・新宿での開催となります。
今回のメインテーマは『東洋医学のエビデンス~漢方・鍼灸の実力と未来~』。東洋医学は,長い歴史と伝統に裏打ちされた治療法として,多くの人々の健康と福祉に寄与してきました。近年では,その有効性と安全性についての科学的検証が進み,エビデンスに基づく医療としての評価が高まっております。東洋医学のエビデンスは,西洋医学的な基礎研究や臨床研究によるエビデンスだけでなく,長く漢方薬が使用されてきた歴史もエビデンスであり,文献また口訣なども含めて,広義で捉えていただければと思います。漢方薬や鍼灸治療の最新のエビデンスを共有し,東洋医学のさらなる発展に向けた議論を深める場となることを目指しています。私たちは,伝統的な東洋医学の知識とエビデンスに基づいたアプローチを融合させることで,患者さんのさらなる健康と幸福に貢献していくことができると信じています。
今回は,関東甲信越支部の10都県部会からシンポジウムを提案していただきました。それぞれの都県部会の特徴が表れた企画をお楽しみいただければと思います。
古来より受け継がれてきた東洋医学が,現代の医療の中でどのような役割を果たし,どのような未来を拓いていくのか,その探求と議論を共に深めることができる貴重な機会となるでしょう。
本学術総会が,参加者の皆様にとって刺激的で有益なものとなりますよう,全力を尽くして準備を進めております。どうぞご期待ください。多くのご参加をお待ちしております。