この度、第14回日本視野画像学会学術集会を2025年5月31日(土)、6月1日(日)の2日間、埼玉県の大宮ソニックシティにて開催させていただくこととなりました。
最初に本学会の沿革を簡単に紹介させていただきます。1963年に結成された「視野の会」を前身として1980年に日本視野研究会が設立されました。「視野の会」の頃から一般演題を募集し、日本臨床眼科学会でのグループディスカッション、日本眼科学会での専門別研究会で発表・討論がなされました。そして2011年には日本視野学会(Japan Perimetric Society : JPS)として再スタートし、さらに2018年には視野の探求と理解に画像検査が重要であることを鑑みて、日本視野画像学会(Japan Imaging and Perimetry Society : JIPS)と改名しました。構造と機能を融合することでより多くの知見が得られ、また新たな研究テーマが創出されています。そして視野という領域の研究は新しい測定法、ストラテジーの開発、AIによる画像解析、視野予測等、ますます発展しています。
本学会の大きな特徴は、視野と画像を柱に、緑内障、神経眼科、網膜硝子体、ロービジョン、屈折矯正、視覚生理、眼科AIと幅広い分野にまたがっていることです。眼科医、視能訓練士、生理学者など多分野の専門家が研究テーマをシェアし融合して、視路、視野、病態解明といった学問としての眼科学、および、早期診断、機能構造の精細な評価といった臨床眼科学の発展に寄与してきました。さらには視覚障害認定、運転免許、ロービジョン学会との共同研究など、「視野とQOV」をテーマとした社会的に重要な課題への取り組みも行って来ました。
2025年の学術集会では、このような、視機能検査や画像検査を用いて視野の島を、あるいは検査そのものや疾患を探求する仲間が集い、自由闊達に意見交換をする場として、テーマを 「視野のすすめ ~道草と探求~」 とさせていただきました。
本会のハイライトであるJIPSレクチャーは、視野画像学会の偉大な先達であり現在も新しい疾患を提唱されるなどご活躍でまさに眼科学のlegendでいらっしゃる名古屋大学名誉教授の三宅養三先生にお願いしました。学会の本分である一般演題は、視野の探索を始めたばかりの方も楽しめる演題も教育的な演題も広く歓迎します。また、視野と画像に関するシンポジウム、ロービジョンと視野についてのセッション、若手研究者による最近の視野画像研究紹介、臨床に役立つセミナー等を計画しています。さらに、若い先生方や視能訓練士の皆様のためにJIPSコーチングセミナーを予定しております。
眼科医、視能訓練士、医療スタッフ、企業の方、他分野の方など、視野と画像に興味のある多くの方にとって参加しやすく、期間中交流を深めていただき、臨床や研究での視野が広がった!と感じていただけるような学会となるよう準備を進めてまいります。
埼玉医科大学眼科医局スタッフ一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
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