ご挨拶
第56回日本眼感染症学会
会長:江口 洋(近畿大学医学部 眼科学教室)
この度、第56回日本眼感染症学会を担当させて頂きます、近畿大学の江口洋です。歴史ある本学会を主催する機会を頂き、会員の皆様や関係各位に御礼申し上げます。会期は2019年7月5日と6日で、第53回日本眼炎症学会、第62回日本コンタクトレンズ学会総会、および第8回日本涙道・涙液学会総会と合同で開催するフォーサム2019京都の、最初の2日間となっています。
フォーサム2019京都では、4学会長が意見を出し合い「Diversity and Novel Values by Foursome」をスローガンとしました。4学会は、それぞれ特徴を持つ独立した組織です。それらが合同学会を開催することで、学問的な多様性(diversity)が生まれます。一方で、一つの疾患を違った側面から捉えて、それぞれ個別に議論していることがあり、それらの議論を融合させることで学問的な新しい価値(novel values)が生まれることが期待できます。今回の眼感染症学会は、このスローガンを準拠しています。
初日の特別講演には、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤純先生に、「次世代シークエンスによるヒト細菌叢解析と健康」をテーマにご講演いただきます。國澤先生は、腸内細菌叢と人健康の関係について、次世代シークエンス技術を用いた多くの研究を実施されています。diversityをキーワードとした、全ての皆様にとって有益なお話が伺えるものと思います。2日目は、眼炎症学会と終日合同で行う試みに挑戦します。眼炎症学会で実施されているThe Great Debate企画も、細菌叢のdiversityと関係するテーマについて合同で行う予定です。まさにdiversityがキーワードの2日間です。一方、薬剤をテーマとした4学会合同シンポジウムも予定しており、他分野の専門家の話からnovel valuesを得て頂けると思います。若手眼科医が、さらなるnovel valuesに繋がる知見を得るかもしれません。分野間、世代間の融合を促進する2日間になれば、と思います。