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会長挨拶

吉田 雅行
第32回日本乳癌検診学会学術総会
会長 吉田 雅行
(社会福祉法人 聖隷福祉事業団 総合病院 聖隷浜松病院 乳腺科)

 この度、2022年11月11日(金)・12日(土)にアクトシティ浜松で第32回日本乳癌検診学会学術総会を開催する運びとなりました。静岡県では初開催となり身の引き締まる思いです。

 昨今、多くの先人のご尽力により有効性が確立された乳がん検診が、徹底した精度管理体制のもと実施されております。しかし、我が国の検診率は未だ50%以下と低く、乳がん死亡数の減少には繋がっておりません。主役は一般市民の皆さんであり、正しい知識と理解とともに、市民の皆さんの受診行動へ繋げることが大切となります。

 本学会では「ブレスト・アウェアネス」の普及・啓発を推進中です。折しも、2021年10月1日付で「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」の一部改正により、自己触診に代わり乳房を意識する生活習慣「ブレスト・アウェアネス」が盛り込まれました。また、がん対策推進基本計画及び新学習指導要領に「がん教育」が盛り込まれ、「がんについて正しく理解する」、「健康と命の大切さについて主体的に考える」ことができるようにすることが目標となっています。乳がん領域におけるがん教育のキーワードも「ブレスト・アウェアネス」です。

 そこで今回のテーマを「Breast Awareness 〜知識と意識を行動へ〜」といたしました。本学術総会では、国の指針改正、がん検診事業評価のあり方、withコロナ時代の技術の伝承や教育、リスク層別化、ゲノム検診、超音波併用検診、などについて、医師、技師、看護、行政、検診現場など、多職種で科学的に議論することを期待しております。また、「ブレスト・アウェアネス」を正しく理解し、課題を明らかにした上で、誰が、誰に対し、どのように拡げるのか、徹底的に議論することで国民の乳がん検診受診率向上と乳がんの死亡率低下に繋げる方策を社会に還元できればと考えております。勿論、感染症対策を徹底し、研修委員会と共催の各種セミナーや総合判定講習会も全て開催予定です。

 新たな変異株も出現し先行きは見通せませんが、現地開催をメインとし、オンデマンド配信も行うハイブリッド開催を予定しております。

 全国から浜松に来て楽しく学んでいただけるよう「おもてなしチーム」を立ち上げ準備させていただきますので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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